2014年 01月 17日
阪神の吉備真備ゆかりの地(その2) |
前回ブログの続きです。
尼崎の「吉備彦神社」をじっくり見てから、次に向かったのは「大阪天満宮」。ここの境内摂社「吉備社」に真備が祀られている、という情報は以前から得ていたので、一度訪ねてみたいと思っていました。大阪の中心街という行きやすい場所だけに、そのうち何かのついでに…と先延ばしになっていましたが、尼崎からならJR東西線で1本とアクセス良さそうです。いい機会なので訪問を決めました。
大阪天満宮は、大阪梅田や大阪城にも近い大阪のど真ん中。しかも受験シーズン真っただ中とあって、大賑わいでした。大都会街なかの代表的な天神様ということで、東京でいえば湯島天神や亀戸天神に当たるんでしょうね。そんな人でごった返す天満宮本社の裏手に、いくつもの摂社が建ち並んでいます。こちらは手を合わせる人がぽつりぽつりと参るくらいで、わりと静か。
↓ 大阪天満宮 本社裏手の摂社群。本社前の喧騒が嘘のよう。
老婦人が拝んでいるのが「吉備社」

↓ 吉備社

吉備社の由来はわりとはっきりしています。古くから(たぶん江戸時代あたりから)続く大阪の刺繍業者組合が建てたものだそうです。かつて吉備社は松ヶ枝町(大阪天満宮から国道を挟んで東北)にあり、刺繍業者たちの崇敬を集めていましたが、明治42年、大阪キタの大火でこの一帯が焼けたため、大正15年に改めて天満宮裏に建て直したのが現在の吉備社だということです。この組合(現在の正式名称は「大阪刺繍商工業協同組合」)の奉仕で、今も2月8日と11月16日には祭礼が執り行われ、特に2月のほうは大阪を代表する「針供養」行事として毎年大勢の参拝者で賑わうとか。
伝説では、真備が唐から刺繍の技術を日本に伝えたとされ(実際はもっと以前に伝来していましたが)、真備は刺繍の守り神とみなされているのです。つまりこの吉備社は、刺繍のご利益限定の真備崇拝と言えそうです。刺繍の技芸上達お守りとかないのかな、と思い、通り掛かった神主さんに尋ねてみましたが、針供養の日も含めて、そういうお守りは授与していない、とのこと。合格祈願だけであんなに繁盛しているのだから、摂社の分野まで手を広げなくてももう充分、というところなのでしょうね。
↓ 針塚。吉備社やしろの向かって左側にある。

というわけで、ここでの真備の祀られ方は、陰陽道系のイメージでも御霊(怨霊)系のイメージでもなく、素朴な民間信仰という感じで、さほど妖しさはありません。しかし、天満宮本社裏手のスペースに所狭しと祀られている摂社の神様たちの顔ぶれは、それでもちょっと独特なように感じました。「大将軍社」や「霊符社」は陰陽道の神々だし、「八坂社」は恐ろしい疫病神・牛頭天王、「十二社」の祭神は御霊神社のメンバーっぽいし、「白米稲荷」は由来不詳の民間信仰だそう。「星合の池」の星が降臨した伝説も陰陽道・道教の匂い…。
思えば、天満宮本社に祀られている天神様こと菅原道真も御霊でしたね。今でこそ菅公といえば学問の神様ですが、もともとは荒れ狂う怨霊だったわけで…。主役である道真の存在が、これらのどことなくおどろおどろしい面々を引き寄せたのでしょうか。刺繍に限定しなければ、真備もかなりこっち系だしね。
東京の湯島天神や亀戸天神はこんな雰囲気じゃなかったので(亀戸天神の「おいぬさま」が唯一、不思議系民間信仰だったくらい)、大阪天満宮のこの濃~い隠れカオス感はとっても印象的でした。
尼崎の「吉備彦神社」をじっくり見てから、次に向かったのは「大阪天満宮」。ここの境内摂社「吉備社」に真備が祀られている、という情報は以前から得ていたので、一度訪ねてみたいと思っていました。大阪の中心街という行きやすい場所だけに、そのうち何かのついでに…と先延ばしになっていましたが、尼崎からならJR東西線で1本とアクセス良さそうです。いい機会なので訪問を決めました。
大阪天満宮は、大阪梅田や大阪城にも近い大阪のど真ん中。しかも受験シーズン真っただ中とあって、大賑わいでした。大都会街なかの代表的な天神様ということで、東京でいえば湯島天神や亀戸天神に当たるんでしょうね。そんな人でごった返す天満宮本社の裏手に、いくつもの摂社が建ち並んでいます。こちらは手を合わせる人がぽつりぽつりと参るくらいで、わりと静か。
↓ 大阪天満宮 本社裏手の摂社群。本社前の喧騒が嘘のよう。
老婦人が拝んでいるのが「吉備社」

↓ 吉備社

吉備社の由来はわりとはっきりしています。古くから(たぶん江戸時代あたりから)続く大阪の刺繍業者組合が建てたものだそうです。かつて吉備社は松ヶ枝町(大阪天満宮から国道を挟んで東北)にあり、刺繍業者たちの崇敬を集めていましたが、明治42年、大阪キタの大火でこの一帯が焼けたため、大正15年に改めて天満宮裏に建て直したのが現在の吉備社だということです。この組合(現在の正式名称は「大阪刺繍商工業協同組合」)の奉仕で、今も2月8日と11月16日には祭礼が執り行われ、特に2月のほうは大阪を代表する「針供養」行事として毎年大勢の参拝者で賑わうとか。
伝説では、真備が唐から刺繍の技術を日本に伝えたとされ(実際はもっと以前に伝来していましたが)、真備は刺繍の守り神とみなされているのです。つまりこの吉備社は、刺繍のご利益限定の真備崇拝と言えそうです。刺繍の技芸上達お守りとかないのかな、と思い、通り掛かった神主さんに尋ねてみましたが、針供養の日も含めて、そういうお守りは授与していない、とのこと。合格祈願だけであんなに繁盛しているのだから、摂社の分野まで手を広げなくてももう充分、というところなのでしょうね。
↓ 針塚。吉備社やしろの向かって左側にある。

というわけで、ここでの真備の祀られ方は、陰陽道系のイメージでも御霊(怨霊)系のイメージでもなく、素朴な民間信仰という感じで、さほど妖しさはありません。しかし、天満宮本社裏手のスペースに所狭しと祀られている摂社の神様たちの顔ぶれは、それでもちょっと独特なように感じました。「大将軍社」や「霊符社」は陰陽道の神々だし、「八坂社」は恐ろしい疫病神・牛頭天王、「十二社」の祭神は御霊神社のメンバーっぽいし、「白米稲荷」は由来不詳の民間信仰だそう。「星合の池」の星が降臨した伝説も陰陽道・道教の匂い…。
思えば、天満宮本社に祀られている天神様こと菅原道真も御霊でしたね。今でこそ菅公といえば学問の神様ですが、もともとは荒れ狂う怨霊だったわけで…。主役である道真の存在が、これらのどことなくおどろおどろしい面々を引き寄せたのでしょうか。刺繍に限定しなければ、真備もかなりこっち系だしね。
東京の湯島天神や亀戸天神はこんな雰囲気じゃなかったので(亀戸天神の「おいぬさま」が唯一、不思議系民間信仰だったくらい)、大阪天満宮のこの濃~い隠れカオス感はとっても印象的でした。
by machiarukinote
| 2014-01-17 12:23
| 街歩きレポート
|
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