テレビ出演(1月)と、奉還町スターハウス見納めの件 |
今月は、明後日1月10日(金)と24日(金)の2回です。『街歩きノオト』第17号から奉還町ネタをお送りする予定です。
10日は、奉還町のスターハウスこと「旧県警大正町宿舎」(↓)を取り上げます。
なぜ今このネタかといいますと、実はこれ、近日中の取り壊しが決定したようなのです。昨年夏に取材した時にもそのような噂は多々耳にしましたが、ついに具体的に動き出したもよう。番町の旧私立高校校舎(ベネッセ番町社屋)に続いて、悲しいお知らせです(涙)。知人が知らせてくれたので、さっそく現地を見に行くと、岡山県が出した「売り地」のでっかい看板が・・・。競売にかけるので、入札希望者は1月27日までに申し出ること、入札日は2月19日、だそうです。入札が済んだらすぐ壊されてしまうんだろうか・・・。買った人は建物を解体することが条件、と書いてありました。買ったから現行建物保存利用しちゃおう、ってのはダメなんですね。いずれにせよ、即解体撤去の運命なんだ・・・。
この看板で売りに出されているのは、警察宿舎のみの敷地ですが、実際の開発計画にはその隙間や周辺の細かい土地も含まれているようです。昨年夏に取材に行った時にはまだ人が住んでいた、隣接の木造長屋群も、今はすべて空家になっていて、戸口や窓がことごとくベニヤ板で塞がれていました。
↓ スターハウス(旧県警宿舎)の手前に見える瓦屋根が、謎めいた木造長屋群。
スターハウス脇の廃業銭湯も、あの時は破れた窓から一部ボイラー室が覗けましたが、その窓も今は厳重に塞がれていました。
↓ 県警宿舎に囲まれるような位置に建つ元・銭湯。数年前までは営業していたという。
「Y」字状の平面プランをもつ不思議なビル群、その廻りや隙間を埋めるようにゴチャゴチャ建ち並ぶ小さな木造民家、屋根に温水器を載せた独特の形状の銭湯・・・これらが一体となって、メインの通りに全く面していない奥まった一画にひっそり隠れているという、アナザーワールド感。そういえば、元銭湯の前には桜の大木があって、春には鄙びた(商店街のすぐ裏手なのに!)いい雰囲気でした。惜しい風景です。興味のある方は、消滅する前に(お早めに!)ぜひ見に行ってみてください。
長屋も銭湯も桜の木よ昭和のかおりがするあたたかさを持っていたような気がします。
活気が出るのはいいことだけど、懐かしいさみしい気もします。
あの建物に住んでおられたんですね!
ここで取り上げたら、何人かそういう方に声を掛けていただきました。もうすっかり更地だそうですね。本当にさびしいです。今年の春はあの桜が見られないなんて・・・。
面白い建物なので、何かに活用できたらいいのに、と惜しむ声は奉還町でもチラホラ聞きました。今のような景気の悪い世の中では無理なのでしょうけど。残念ですね。