和気に行って来ました(続き) |
和気を訪れたのはこれが初めてです。まず目に飛び込んできたのは、ごつごつした岩肌剥き出しの切り立った岩山。いたる所にあります。そういう地質なのでしょうか。普通の家並みのすぐ背後までこんな岩山が迫っているのには驚きました。
お寺や神社も沢山ありました。その一つ安養寺は『街歩きノオト』第11号でも特集した「報恩大師の備前四十八ヵ寺」の一つです。今回は広い境内をざっと見回っただけですが、たくさんの寺宝を持つ歴史的価値の高いお寺のようで、改めて訪れてお話を伺いたいなあと思いました。寺域の一画にあった古そうな宝篋印塔や墓石が寺の歴史を物語っているようで印象的でした。
和気の町のあちこちで和気清麻呂にちなむものを目にしました。面白いところでは、「清麻呂カード」なるものも。駅前商店街で「清麻呂カード使えます」という貼り紙を見かけたのですが、地域のポイントカードか金券かな? 「和気広虫荘」というのもあり、どうやら老人ホームらしい。清麻呂の姉、広虫は孤児を集めて養育したことで知られています。その社会福祉精神にあやかっての名でしょうか。
歴史的信憑性はともかく、和気町周辺には清麻呂のナントカ・和気氏のナントカといった伝承を持つ史跡がたくさんあります。写真は、そんな和気氏関連の史跡の一つ、「和気氏経塚」。
それから、和気にはレトロな街並みも少し残っています。「永井家住宅」という元歯科医院の洋館は国の登録有形文化財。淡いブルーグレーのペンキ塗装が爽やかな、意外に可愛らしい建物でした。
あまり知られていませんが、すてきな古い元郵便局の建物(↓)もありました。
和気には他にも、「旧大國家住宅」という国指定重要文化財の純和風古民家もあります。普段は公開されていませんが、最後に立ち寄って外観だけでも写真に撮ろうと思っていたら、不覚にもデジカメの電池切れ! またの機会に譲ることにして、少し早めの帰路につきました。
そうそう、和気にはこんなグルメの楽しみもありました。「ピザキング」という地元のお店。異国情緒あふれる店内外の見た目もさることながら、窯で焼くピザも本格的。ハーブの香りのきいたレベルの高い美味しさでした。こんな田舎(失礼!)にあるのが勿体ないくらいのお店です。
予想以上に楽しめた和気訪問。街歩きリピは確実です!
岩山にはサルが潜んでいそうですね~。
ピザ、おいしそう!
以前、和気町の温泉には行ったことがあるのですが、
まちはゆっくり散策したことがありません。
ぜひ、行ってみたいと思いました。
サルか!イノシシのことばかり考えていたので、思いつきませんでした(笑)。
和気駅から和気神社まではずっと川沿いの気持ちの良い道なのですが、川には白鷺などの鳥が沢山いて、素敵な眺めでした。
私もまた行きたいと思っています。
僕が親子三人で和気駅から和気神社までの四キロの道のりを延々と歩いたのは、もう10年前の夏のことで、帰路、背中でぐったりしている1歳半の長男の姿を見かねて、農作業帰りのおじさんが軽トラに乗せてくれました。岡山には親切な方が多いですね。
史跡や文化財を求めて歩き、それを題材に何か書くという作業は楽しいし、頭の中のネットワークがつぎつぎに広がりますよね。僕も今年は「聖武天皇」というお題をKintetsu Newsという広報誌からいただいて、例の「彷徨5年」のコースをうろついて参りました。
岡山人は内向きで不親切とよく言われるようですが、そうかなぁ? 私も街歩きの際には、地元の人々にずいぶん親切にしてもらっています。史跡や昔のことを尋ねると、もっと詳しい人がいるからと紹介してくれたり・・・。アポなしで突然訪ねたのに、資料の立派な本や食べ物(産物)をいただいてしまったことも。ちょっと水を向けると、皆さんご当地について大いに語ってくれます。岡山人はシャイでことさらぐいぐいアピールしたりしないけど、本当は自分の土地を愛しておられるのだなぁと感じます。まあ、郷土史となると、よくありがちな自画自賛しゃんしゃん調が少々鼻につくこともありますが、私のようなよそ者が岡山の良さ面白さを代弁してちょうど良いくらいになるのかも、と思って、こんな活動(?)をしています。
ところで、聖武天皇の例の彷徨が題材ですか。面白そう!歴史の本とか読んでいると、何となく朝廷は一所にあったように錯覚してしまいますが、真備も玄昉も一緒に回っていたんですよね。広報誌はネットでも読めるのでしょうか。ご取材の成果、楽しみにしています。