和気神社に行って来ました |
ということで、JR山陽本線に乗って和気駅で降りました。ここから和気神社までは約4キロ。かなりの距離です。他に交通手段が無いというのが、これまで行きたいと思いつつそのままになっていた理由の一つでもあります。駅前には何台かタクシーも停まっていましたが、やはり街歩きすと(?)としては徒歩で行きたいところ。途中の見どころも調べておいたので、気温は低いながらすがすがしい冬の晴天のもと、ピクニック気分で歩を進めました。
長くなるので、途中は省略するとして、無事、目的の和気神社に到着。狛犬代わりのイノシシ像もばっちりカメラに収めました。わが「神様どうぶつえん」コレクションにまた一つゲット!
なぜ、イノシシなのかというと、清麻呂にまつわるこんな伝説があるからです。称徳女帝に寵愛された僧侶・弓削道鏡が天皇になろうとした「宇佐八幡神託事件」というのがあります。道鏡を天皇の座につけるべし、という神託の真偽を確かめる任務を負わされたのが、女帝の信任厚い広虫・清麻呂姉弟。実際に九州の宇佐八幡宮(現・大分県)に赴いたのは男性の清麻呂でしたが、彼の持ち帰った“真のお告げ”は、道鏡即位No!というものでした。激怒した女帝&道鏡は、和気姉弟の身分をどん底に落とし、広虫は備後(広島県)へ、清麻呂は大隅(大分県)へ流刑に処しました。清麻呂は道中、道鏡の悪だくみか、足が萎えて歩けなくなり、九州上陸後は罪人用の輿で旅せざるを得ませんでした。すると、どこからか300頭ものイノシシが現れ、清麻呂を護衛して無事目的地へ送り届けたということです。また、イノシシの導きで霊泉に浸して足を癒すこともできたとか。(ちなみに、間もなく女帝崩御、道鏡失脚となり、清麻呂と広虫は許されて都に帰還、再び活躍しました。めでたしめでたし…。)
つまり、清麻呂・広虫を祀る和気神社では、イノシシが神のお使いなのです。そして、イノシシは足腰の健康に関するご利益の象徴でもあるわけです。
史跡めぐりと共に御守好きでもある私としては、イノシシの付いた御守を頂こうと決めていました。で、選んだのがこれ、「猪突猛進・一願成就御守」。もうひとつは、藤公園で有名なこの地にちなんで本物の藤の実入りの御守、その名も健康御守「不死身」。どんだけ頑健を望んでいるんだ!という感じのチョイスですが…。
それからふと見ると、豆イノシシ付きのおみくじというのが目に入りました。滅多におみくじは引かない私ですが、豆イノシシにつられておみくじも。体長1センチくらいの土製イノちゃん、かわい❤ なんと、おみくじは大吉でした! 超うれし~♪ はるばる訪ねた甲斐ありました。
このあと、神社前にある町立の「和気町歴史民俗資料館」を見て、出てきたら、わわっ、大雪!さっきまでまぶしいくらい晴れてたのに! 結構風も強くてまるで吹雪みたい。清麻呂さんの銅像も寒そう。
和気神社を後にして、資料館で場所を聞いた「和気氏政庁跡」という史跡(石碑が立っている)を探しながら歩いた間も、ずっと“吹雪”でした。ところが、そのあと和気駅までの長い道のりをてくてく行くうちに、またすっかり晴れ上がり、まぶしい日差しに。どうなってるの? これってまさか、広虫・清麻呂さんの御神威? おみくじ大吉だったし、悪い意味合いの現象じゃないとは思うけど。珍しい天候のおかげで、またとない思い出深い街歩きになりました!